依頼を受けたレスリー122修理2

以前修理したレスリーの修理2回目です。前回はアンプのオーバーホールをしましたが、その際にどうしても歪み系のノイズがするので今回は詳しく調べながら修理していきました。でもお店の開店前とバンド練習のため使用されていた関係で限られた時間は3時間のみ。かなり厳しい状況でした。 

まず疑ったのがホーンドライバーですが、その前にホーンとウーファーを別々に鳴らして確認するとウーファーの時だけでも歪みが発生したので、まずはすべてのネジやビスを確認するとたくさん緩んでいるものがありましたので、すべて締め直しました。 

ホーンだけ鳴らしてみるとやはり歪んで聞こえます。分解清掃、ダイアフラムの位置調節するために分解してみましたら、まずダイアフラムがマグネット側に固着。普通はガスケットがあるのですがガスケットがありません。ガスケットがあるために固着するはずがないのですが、慎重にはがしていくとダイアフラムがくっついているはずの反対側がいとも簡単に外れました。この時点で何かおかしいなと思い、慎重に固着している側を剥がしました。その途中でダイアフラムからの線が切れました。いろいろと観察してみると本来動かして調節するのに糊のようなものがついていて動かなかったこと、ダイアフラムからの線がオリジナルのようにつけられていなかったことなど推測すると、このホーンドライバーは以前に何かいじられた、おそらくダイアフラムが交換されたか何かで、その影響でずっと微妙に歪んでいたのではないかと思います。ということで残念ながら、このユニットは正しくダイアフラム交換と位置調節するしかなさそうです。ただしそんな時間(今週末にこのレスリーは使用される・私が演奏するときに使うためと今後修理にしばらく来られない)がないので自宅にストックしておいた後期型レスリーのローラ製(知り合いの技師にそう教えてもらったので確実ではありません)のホーンドライバーと交換することにしました。ちなみにダイアフラムはアメリカからパーツを輸入しなければならなくて、しかも結構高いのです。もちろん持ち主さんと相談するわけですが、よければこのローラ製V-21を使用して頂きたいと思っています。そしてこのオーバーホールが必要なジェンセンV-21はいずれ私が時間のあるうちに修理できればと思っています。帰宅後にこのローラ製V-21のホーンドライバーを清掃してチェックしたのですぐ交換できるようにしました。その時に初めて自分のレスリーで試しましたが、オリジナルのジェンセンV-21のものと比べても遜色なく良い音がしました。 

 

その他にやったのはクロスオーバーコンデンサーの劣化でこもった音になっていたのでクロスオーバーコンデンサーの交換で信頼のあるTrek II社のものを使用しました。本当に時間がなかったので作業が早い方法をとりました。本来はオリジナルの線がからげてはんだ付けしてあるのでそれをきれいに取って新しいものをはんだ付けするわけですが、今回はオリジナルの線をカットしてそこからはんだ付けして収縮チューブで保護という方法にしました。それぐらい時間との勝負でした。交換後の音はやはり輪郭がくっきりとしていて前とはかなり違います。 

その前にやったのはモーターのOリングの交換で、すでにこのOリングは亀裂が何か所もあったので交換しました。それでも回転時には擦れる音がしたので円盤が取り付けてある場所の位置調整しました。これにはインチの六角レンチが必要になります。その後は埃だらけだったので掃除機で清掃しました。 

ということで今週末の演奏の前にローラV-21を取り付けて作業すべて終了となりそうです。 

できればオリジナルのまま劣化したハモンドやレスリーを修理するのがやりやすいですが、いつもそういうわけではないのでいろいろなことが起こります。でもこれでこのレスリーは今後メンテナンスフリーで何十年もいけるでしょう。

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