ハモンドオルガンとレスリーの修理 3

山本さんが来られるまで待っても良いのですが、あと2週間あったので自分でできるところはやってみようと思い実行してみました。そうでもないとハモンドの修理は覚えませんよね。

今回はハモンドオルガンのビブラート装置の修理を試みました。これはちょっと難しいのですが、アメリカで売っている修理マニュアル本を2つ(The Hammond B3 Manual For Non TechniciansとHammond B-3 Organ & Leslie 122/147 Easy Improvement and Restoration Tips for NON Technicians)やDVD(Hammond Inside)を仕入れて勉強し、ハモンド修理人が集まるフォーラムでいろいろと質問したら、丁寧にいろいろと教えてもらいました。残念ながら日本語では修理マニュアルもなく、僕の知り合いではハッチ工房の山本さん以外細部まで詳しい人はいませんので、本当に今後ビンテージハモンドを維持していくのは大変になっていくと思います。でもアメリカの修理人は親切な人が多く、プレイヤーでも直す人がたくさんいるので、情報をシェアしてくれます。  

さてその装置をまず開けて、いろいろなパーツを取り出して、そのパーツは油だらけなのでアルコールにつけました。以前にこのスキャナー(このパーツのことをスキャナービブラートと言います)を開けたようで、その形跡が見られました。そしてオイルが伝わっていく糸が断線していて、これを新たにつけるのはとても困難でオリジナルのようにするには不可能です。というのはリベットで留められている部分の中に糸が通じていているため、リベットを外すことはできません。外して元に戻すことは大変困難な作業で行わないことが一般です。ということで、以前Ebayで購入した互換性のあるスキャナー(Hammond M3からのパーツ)を解体して、良いパーツをつけるということでした。ですが、残念ながらこのパーツにも問題が。詳しいことは書きません(というのはとても複雑な構造なため)が、まっすぐでなければいけないピンが曲がっているということです。このピンは元のものも修理の跡が見られ、これも良くありません。ということで、パーツをクリーンにしましたが、組み立てずに仕切り直しです。この問題発覚直後にもう一個スキャナーをEbayで購入したので、それを送ってくるまで待ちそうです。物は安いのですが、送料がとても高いです。 

そんなわけで、この複雑な構造のスキャナーはよくわかり自分でも直せるようにはなりましたが、なかなか思う通りにはいきません。まあしょうがないですが、ハモンド修理に少し自信が持てました。今後も山本さんが来るまで自分でできるところは自分で修理するつもりです。そうしたら将来的にもこのB3を自分でも直せるようになるので、良いきっかけかもしれません。