ハモンドオルガンとレスリーの修理 1

ハモンドリペアマンであるハッチサウンド工房の山本さんがオルガンを修理に来られました。最初はまず一通りチェックして問題個所を探していきました。過去に何回か修理された形跡があり、おそらくその修理した人(ローカルのアメリカ人修理人と推測)は仕事が雑なようで、ワイヤーのはんだ付けが良くなく、その他いろいろと問題がありました。それらを少しずつ修正しつつ、また修理しなければならないものを修理するといった作業でした。まだまだ修理する箇所があるので、おそらくあと2回は来てもらうことになるのですが、それまでにパーツをそろえなくてはなりません。残念ながら、ビンテージのハモンドオルガンのパーツはあまり日本では出回ってないので、アメリカの業者やEbayなどから購入するしか方法はありません。なので、少し時間がかかります。 

山本さんの作業を見て、いろいろと質問して教えてもらいました。また自分でも足鍵盤のクリーニングを行いました。とにかくこの足鍵盤は汚くて、傷はもちろん、靴のゴム跡がたくさん残っていて除去するのにとても大変でした。また凹みにも汚れが入り込んでいたり、本体やスピーカーと比べると一番汚れていた感じでした。本体やスピーカーと同様にHoward Restore Finishを使い、スチールウールで擦り、乾く前に布巾で拭き取るという作業を行いました。かなりの古いものなのでできるだけクリーニングしましたが大変でした。大分良くなったので満足ですが、外観を綺麗にするのも大変ですね。

山本さんは下鍵盤のバスバー(ハモンドオルガンの発音する接点で9本鍵盤の下に長いパラジウムの線があります。時代によって質や形状などが違います。)を取り出してクリーニングする作業を行いました。上鍵盤も行う予定でしたが、どうやら初期型は上鍵盤とトーンジェネレーター(ハモンドオルガンの音を作っている機器)とのワイヤーが短いため、それを全部はんだで取り外さなければならないということで、時間がなく下鍵盤だけで終了しました。